Hummingbird in Forest of Space(吉井和哉)

間違いなく秀作.

マービン・ゲイみたいなことがしたいっていう発言をオフィシャルサイトで見て,また訳のわからんことを言うとると思ったし,39108は不発やったし,Shine and Eternityでは,おおっ!と思ったけど,3連続シングルリリースは危なっかしかったので,もう昔みたいな理由なき信仰心はとっくに消え失せてしまった.近頃は,社会人2年目に差し掛かった我が子に対する姿勢のように,いい距離を保ちつつ新譜をチェックするのが楽しい.当然,大きな期待はしないようにしている.

でも,イントロから「これ,きたな」っていう思いが沸き,Do The Filpping で思わずガッツポーズしてしもーた.

彼の精神的な調子の上下の激しさと,それに伴い変動する楽曲の出来・不出来のおもしろさは,ファンなら十分に知ってるし,許せるし,今回みたいな作品をやっぱし創ってくれるし,本当に頼もしい.

1,2,3の流れは,彼の才能(本領)をまじまじと見せつけられた部分で,もはや神業.7,8,9は,最近の精神状態が反映されていて,本作を特徴づけていて実にいい!!ここでは,ワセドンっていう彼らしい意味不明なもん(表現)が生まれて・・・んで新境地 Shine and Eternity に差し掛かるみたいな.まぁ,このいい意味でさぶい表現は,毎度のことなんで,逆に安心.
最後のバッカ,雨雲では昇天させられ,ある程度のファンにも受けるし,コアな層には涎もんの,非常に満足度の高い1枚であることは間違いない.

バッカ,雨雲などの路線(浅い層からコアなファンまでも楽しめる路線)を今回の3連続シングルで出されたら嫌やった.Winner, Shine and Eternity, シュレッダーの3曲をもってきたのは,このアルバムの注目度をじわじわと引くには大成功(個人的にも,商業的にも)やったと思う.

Hummingbird in Forest of Space(DVD付初回限定盤)

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