アンヴィル -夢を諦めきれない男たち -
アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~(初回生産限定盤) [DVD]
- 出版社/メーカー: SMJ(SME)(D)
- 発売日: 2010/04/14
- メディア: DVD
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80年代、屋外イベントのため、ボンジョビ、ホワイトスネイクらと来日した経験もある。
当時、そのイベント出演者のCDはバカ売れ(100万枚超)したそうな。アンヴィルを除いて。
スレイヤー、メタリカなどがリードした、メタルブームが到来する前の話なので、
人々の多くは、ドメタルな曲調と、わいせつすぎる歌誌に耐性がなかったのだ。
ただ、プレイは本物であったため、当時20代の彼らは、一時的に脚光を浴びていた。
??80年代に、20代???
そう、彼らは50過ぎのおじさんである。バンドで生計が立てられないので、
普段は食肉運送業や、建築作業員として働いているが、小さなライブハウスなどで、
バンド活動を続けている。5人の客前での演奏などは当たり前である。
もはや、趣味で音楽やってるだけじゃないの??と思われがちだが、
50になった今でも、各国をめぐるツアーをやったり、有名なプロデューサにデモCDを郵送したりとチャレンジングである。
見どころは、15からずっとバンドを続けてきた、リップス(ギター&ボーカル)とロブ(ドラム)の友情劇で、
思いやりがあって物静かなロブと、純情で感情的な性格のリップスの絶妙な関係性が涙を誘う。
彼らは純潔で、とっても不器用で、本当にメタルバンドか??とも思わせる。そんなスピリットに付随する真っ直ぐすぎる音楽スタイルは、
90年以降の変速(変則)的な音楽シーンに受け入れられることはなかった。
事実、見た目にセンスがなかったり、マネージャに恵まれなかったりと成功するには足りないことが多すぎる。
しかし、彼らを最も評価すべき点は、30年も続けてこれたことだ。音楽に対する愛情が本物で、二人の相性が良いから、
続けてこられたのだと思う。更に、二人をとりまく人々が彼らを一切否定しないという、恵まれた環境も継続の要因であろう。
リップスのお姉さんは、弟の成功をずっと待っていて、13枚目のCD(ディスイズサーティーン)の製作費を援助するほどだ。
これら家族の応援劇も映画の見どころである。
30年もの継続が、元アンヴィルの付き人をやってた脚本家(映画ターミナルを脚本)の目にとまって、ドキュメンタリー化が実現された。
そして09年に、全英、全米、日本公開にまで至った。今回は、デトロイト ・メタルシティなど、メタルの小ウェーブとのタイミングもあって、日本ツアー(09年)、ソニーとの契約など、やっと成功をつかんだ。
ちなみに、売れたバンドは数えきれないほどあるが、30年も活動を続けているのは、
The Who(大物)とローリングストーンズ(大物)とアンヴィル(??)だけだそうな。
継続は、力なり。
- アーティスト: アンヴィル
- 出版社/メーカー: SMJ
- 発売日: 2009/10/21
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